就活生へ

基本的にはこれから就活を一から始める新大学1,2,3年生向けですが、場面によっては就活が本格化している4年生も役立つかもしれないです。

【就活生へ】時事問題への考察(題材:内定者アルバイト)

こんばんは

 

今日は時事問題(といえるのか)への私なりの考察についてお話したいと思います。以前の記事にも書きましたが、最近気になるニュースは?等面接で聞かれることもあるのと、時事問題への自分なりの意見を持つことを習慣づけることで面接への対応力が格段に上がります。

 

ちなみに私は内定者アルバイトというワードを最近初めて聞きましたし、存在すら知りませんでした。ですので知識レベルでいうとむしろ就活生の皆さんのほうが詳しい可能性すらあります。(記事にするので少し調べましたが)それでも、この程度の話は付け焼き刃程度でも話せるということを知ってもらえたら少しは自信がつくのではないでしょうか。

 

まず内定者アルバイトとは、読んで字の通り内定者が内定した企業でアルバイトをすること、らしいです。私の時代は内定式が10月にあり、それ以降企業からの課題や入社までに資格を取るように言われましたがこの手の実際にアルバイトをする、働くようなことはありませんでしたし、周りにもいなかったと思います。内定者アルバイトをネットで検索してみてください。「内定者アルバイト 断り方」や「内定者アルバイト 内定辞退」と予測変換で出てくると思います。この予測変換を就活時代も今でも重宝しておりますが、要するにそのワードで検索している人が多い、ネガティブなイメージを持っている人が多いのです。(真偽は当然定かではないので注意して下さい。)

 

まずは内定者アルバイトの背景というか、企業側の狙いについてお話します。建前としては、

*入社前の段階である程度会社の文化や仕事に

慣れてもらう

*業務の適正を見定め、配属部署のミスマッチを防ぐ

実態は様々だとは思いますがこんなところでしょう。これは内定者側にとってもメリットであると言えます。しかし本音としては、

*内定辞退を防ぐ囲い込み

*安い賃金で労働力を確保できる(要は人手不足)

ということでしょう。学生側からくるネガティブなイメージの源泉はおそらくこういう部分があるからなのかと思います。

 

内定者アルバイトについて論じる前にまずは内定者の立場、法的根拠についてお話します。内定者の立場は「始期付解約権留保付労働契約」と言います。これは要約すると「労働を開始するのは入社以降」「入社前は一定の要件を満たせば企業側が内定を取り消すことができる」ことを意味します。一定の要件とは

○留年(言うまでもないですね)

○採用フローにおける学生の経歴詐称

○就労に著しく支障を来す病気、ケガ

○企業の業績悪化(正確にはこれにもさらにリストラ等の企業努力や取り消しした学生へのフォロー等の要件が加わります。)

○犯罪や企業への名誉毀損行為(犯罪については言うまでもありませんが後者は最近ではSNSにより企業の名誉を傷つけるような事例で内定取り消しになったケースがあります。)

こんな感じらしいです。

 

長くなりましたが、内定者アルバイトは義務ではありませんが、自分の振る舞いによっては内定をもらっていても入社までに取り消されるケースもある、ということを念頭において下さい。

 

さて、下知識はこの辺で、内定者アルバイトについて所見を話したいと思います。何度も言うようですが自分なりの意見なので人それぞれ捉え方がありますし正解もありません。自分なりにこう考える、というのが大事です。

 

内定者アルバイトの背景を上で述べましたが、企業側から考えるとどれも当然の心理といいますか、内定者アルバイトという解決策にたどり着くのは自然かなあという印象です。しかし内定者アルバイトから得られる企業のメリットと、内定者アルバイトを実施することで失うものを天秤にかけたときに、果たして前者が上回るのかと考えてしまいます。内定者アルバイトは日本の文化に根付いたものではありません。実際ネガティブな印象を持つ学生が多いのも事実でしょう。企業はとにかくブランドイメージが大事です。就活生のイメージを損なってまで内定者アルバイトの労働力を本当に必要としているのか?と思います。

 

さて、学生目線ですが「今年から内定者アルバイトを開始しました!」という企業は別ですが、内定者アルバイトがあるかどうかは説明会やOB訪問を実施していればわかる内容です。内定をもらってから「そんなの知らなかった」というのは正直落ち度があったと考えざるを得ません。内定者アルバイトの存在を知りつつ入社した(その会社に入社する以外の選択肢がかなかった学生も含む)なら、内定者アルバイトに参加

しますか?内定者アルバイトってそんなにネガティブに捉えるものでしょうか?賃金ももらえるし(むしろタダ働きさせる企業は違法でしょう)、仕事も覚えられるし(入社後も同じ仕事をすることが前提ですが)、入社前にある程度形成されてしまうコミュニティにも参加できる。(これも考える人によって様々かとは思いますが)学生の本業は学業なのだから、勉学に励むために内定者アルバイトを断る、入社前までは労働の義務はないのだから世界を旅行するために内定者アルバイトを断る、いずれも自由な権利で誰にも とやかく言われる筋合いなどないのです。みんなが参加しているから、ではなく自分はこう考えるので内定者アルバイトに参加する、しないという決断をしてほしいものです。

 

余談にはなりますが、企業はおそらく内定者アルバイトの承諾を得る際に「内定者アルバイトを断っても採用には影響しない」「内定者アルバイトを断ることで入社後の立場が不利になることはありません」という話をすると思います。前者については、内定者アルバイトを断ることは上で述べたような内定取り消しの一定の事由には当たらないとされています。つまり前者についてはよほどコンプライアンス意識の低い企業でない限り基本的にありえないことでしょう。(それでも優良企業とされている企業と同数くらいはそういった企業もあると思います。)

一方、後者はどうでしょうか。そもそも入社後に不当に扱われたと疎明するのって難しくないですか?内定取消しについては、内定承諾書(それに準じた書類)と内定を取り消されたという客観的事実があれば主張をすることは難しくないと思いますが、内定者アルバイトに参加しないがために他の内定者アルバイトに参加した同期は優遇されて自分は希望の部署に配属されなかった、など全然あり得ることだと思います。そういったリスクを取ってでも内定者アルバイトに参加しないという意志を貫くメリット本当にあるのでしょうか?

 

随分長くなってしまいました。ここまで読んでくれた皆様ありがとうございます。内容をまとめると、自分ならば

「経営者目線で考えたら内定者アルバイトはブランドイメージの観点から導入することに反対するだろう。就活生の立場からしたらしっかり企業研究をして内定者アルバイトがあるのならばそれを導入した経緯や過去に参加したOBの話をよく聞いて是非を判断する。内定後にその存在を初めて知らされたとしても、理系院卒のため修士論文に集中しなければならないので参加したほうがいいと思いつつも断らざるを得ない」というのが回答になります。

 

話がイマイチまとまりませんがこう考える人もいるんだな、程度に捉えていただけたら。この辺りの話題は企業側もセンシティブになるので自ら語り始めるのは得策ではないと思います。